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 2008年12月の記事 

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今年もあと2日。この「ふりむけばC-POP」も始めてから一年を過ぎました。まさかこんなに続くとは思っていませんでした。これからもネタが尽き果てるまでいろんな歌手や情報をのんびりと伝えていきたいと思う所存にございまする。

さて、今年最後は久々の小ネタ集で締めくくることにします。

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2008年度北京流行音楽典礼
2009年1月11日に授賞式が行われる北京流行音楽典礼のノミネートリストを紹介しておきます。
http://ent.sina.com.cn/y/2008-12-16/17452298564.shtml
この音楽祭のことはあまり詳しくないのですが、リストを見るとシングル曲、いわゆる大陸でのヒット曲を対象としたもののようで、企画物のシングルも含まれています。
1年を3つの期間に分け、それぞれの期間に含まれるヒット曲が候補に挙げられるため、同じ人で複数の曲がノミネートされているものもあります。
梁靜茹 (フィッシュ・リョン) は「C’est La Vie」と「如果能在一起」がノミネートされています。
ちょっと注目はalanのデュエット曲が入っていることです。これについては後述です。
2008年度北京流行音楽典礼公式ページ

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alanのデュエット曲「加油!你有ME!」
alan_duet11月に大陸で出た企画物シングルで、どこのメーカーだかプリンターのCM曲だそうです。商品名のMEシリーズと英語の「Me(私)」をひっかけているわけですね。デュエットの相手は大陸のアイドル魏晨 (ウェイ・チェン/ビジョン・ウェイ) で、今年3月にデビューした新人です。向こうではalanは無視して魏晨のファンたちが大騒ぎしています。
曲調はエイベックスとは色合いの違う楽しいポップスで、alanのハイトーンも生かされています。
2人とも忙しく、北京と東京で別々に録音されたようです。
試聴と歌詞と記事

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C-POP年越しコンサート・スケジュール
年の瀬ギリギリになってしまいましたが台湾各地で行われるコンサートスケジュールを紹介しておきます。
http://stars.udn.com/star/StarsContent/Content19683/
梁靜茹 (Fish) 、范瑋 (ファンファン) 、蔡依林 (ジョリン) など2ケ所かけもちの人がたくさんいますね。丁噹 (ディンダン) はなんと4ケ所かけもちです。
張韶涵 (アンジェラ・チャン) は年末は上海で、「Happy2009・上海南京路世纪广场跨越零点大狂欢」という年越し大イベントに出るそうです。10時30分開演です。

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王力宏 (ワン・リーホン) のMVに上原多香子が出演
今月26日に出たばかりの王力宏 (ワン・リーホン) の新譜「心.跳」の表題曲「心跳」のMVには、なんとスピードの上原多香子が女優として出演しています。台湾のSONY唱片はこのMVの制作には金に糸目はつけないと言って各国から有名女優の候補を選び、結局王力宏が第一候補に挙げていた彼女が選ばれたそうです。このMVの監督も王力宏自身が手がけており、撮影は今月7日に行われたということです。仕上がりは上原多香子のファンが焼きもちを焼きそうなMVです。
「心跳」MV …YouTubeへ
台湾での報道 …YouTubeへ
写真と記事
上原多香子のブログにも書いてありました。12月11日の記事です。

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Fall-In-Love_01梁靜茹 (フィッシュ・リョン) の新譜が出ます
今月5曲入りEP「幸福的抉擇 Ido」が出たばかりですが、2009年1月16日に新譜「Fall In Love & Songs (靜茹&情歌 別再為他流淚)」が出ます。これの預購版には、まだ未確認ですが、そのEPがオマケで付くということらしいです。(新曲1曲入りのシングルかも知れません)
EPともにHMVでも取り扱っています。
HMV「梁静茹」の検索結果
この不景気の中、Fishだけは次々にいろんなものが出ます。

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JS (Justin & Sophia) の新譜が出ます
JS000「The JS Moments - JS的創作故事集」。2009年1月7日発売です。ちょっと説明が必要な内容です。2枚組でDISC1には新曲3曲のみ。DISC2には彼らが今までたくさんの歌手に提供してきた曲のセルフカバーが15曲入っているというものですが、このDISC2はカバー集というよりも、実際に使われたデモ録音集のようで、今年6月にMP3ファイルのCD-ROMで出ていたものと同じ内容です。MP3の方は全く日本では取り扱っていませんでしたので、私としては嬉しい限りで新曲も楽しみです。デモ録音と言ってもとてもよくできています。
YesAsia.com …曲目もあります。

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ruyun000魏如萱 (ウェイ・ルーシュエン) の妹がデビュー
台湾の人気オーディション番組「超級星光大道」で、惜しいところで敗退した、娃娃 (魏如萱) の妹、魏如昀 (ウェイ・ルーユン) が11月にデビューしました。デビューアルバムは「傻 Queen」。姉のウイスパーボイスとは打って変わってロック系です。なかなかかっこいいです。
2分版MVをどうぞ。
「蝶戀」MV
「Party Days」MV

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その他もろもろひとりごと
張韶涵 (アンジェラ・チャン) の新譜はいつ出るのでしょう。年末あたりに出るとか言うことでしたが、何も噂が聞こえてきません。まあ、Angelaの場合は無理せずゆっくりやっていってほしいのですが。
そう言えば陳綺貞 (チアー・チェン) なんてライブとかシングルは出ているものの、新曲アルバムとしては2005年9月以来出ていませんし、孫燕姿 (ステファニー・スン) のような大物も2007年3月以来アルバムが出ていません。8月に旧ベストアルバムの復刻が出ましたが、どう見ても場つなぎです。
王心凌 (シンディ・ワン) も大変な勢いでアルバムを出していたのに、2月のベスト以降はちょっと静かです。F.I.R.もそろそろ出してもいい頃だしな…。
私が今年知った人でも「◯年ぶりの新譜」という人がたくさんいましたから、みんなそうなるのでしょうか。
この大不況以前から台湾の音楽業界は不景気だと聞いていますから、どこもみんな大変なんだろうな…。
台湾音楽業界よ、来年もがんばってくれ!!

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では皆様、よいお年を。


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テーマ : 中国・台湾ポップス C-pop - ジャンル : 音楽

タグ : 北京流行音楽典礼 alan 王力宏 上原多香子 梁靜茹 JS 魏如

不思議な言葉のハイセンスな音楽がまた不思議。

台湾POPには、いつも私が紹介している北京語POPのほかに、台湾語 (閩南語) POP、客家語POP、原住民語POPという世界があり、なかなか奥深いものがあります。今日紹介するのはその原住民語POPのアルバムで、今年の第19回台湾金曲獎で「最優秀原住民歌手賞」と「最優秀原住民アルバム賞」を獲ったものです。私はその授賞式をオンライン放送で見ていて、「こんな世界があったのか!」と思い興味を持ちました。
原住民語POPと言っても言葉が違うだけで、基本的には普通のポップスではあります。

ipay_01依拜維吉 (イーパイ・ブイシー)。これは台湾原住民族の1つタイヤル族 (またはアタヤル族) での名前で、「維吉」が名字のようです。北京語の本名は黃慧文 (ホァン・フイウェン) と言い、今回のアルバム以前はこの名前で活動しており、通称として「イーパイ」と呼ばれていたようです。ちなみに普段は北京語で普通に「台湾人」として生活しています。(念のために)
今回がアルバムデビューなのですが、プロとして音楽活動を始めたのは1998年で、その時は黃靖紘 (ホァン・ジンホン) という芸名で、香港や台湾で活躍する孫耀威 (エリック・ソン…かつて日本デビューもしています) とのデュエット曲を出しています。
その翌年には名前を本名の黃慧文に変え、熊天平 (パンダ・ション) とのデュエット曲を皮切りに、ソングライターとして活動を始め、これまでに多くの歌手に詞と曲を提供してきています。王心凌 (シンディ・ワン) の「Cyndi Loves You」の中の「糖罐子」の作詞も彼女です。
また、ボイストレーナーとして多くの歌手を育ててきており、イーパイは裏方のほうで活躍してきた人のようです。
と言っても番組主題歌など、企画物のシングル曲も自ら数多く歌ってきています。
更には前述の熊天平のMVの監督もしており、かなり多才な人のようです。

「野心」MV …熊天平 (パンダ・ション) とのデュエット曲。1999年。コロコロしたイーパイです。

そのイーパイが満を持して出したアルバムは、あえてタイヤル族にこだわり、その名前と言語で作り上げたものです。それは台湾原住民族としての誇りを感じさせます。


Ipay Buyci 「依拜維吉」2008年1月
  ※曲名はタイヤル語の発音で、カッコ内は中国語訳

 01. Cyu Kak Min Ko (中華民國)
 02. Ipay Buyci (依拜維吉) →MV
 03. Si Yan Mi Su (我喜歡你)
 04. Bunyeg (火)
 05. Blaq Na Kian (完美世界)
 06. Keramac (思念)
 07. Syaq Na Yaki (黥面女巫的微笑)→TV出演ライブ
 08. A La La (幸福)

張りのある可愛らしい声です。
全曲イーパイの作曲で、一部の作詞もしています。全体に聴きやすいメロディと、ところどころに重々しい民族色が顔を出して、様々な彼女の思いが見え隠れします。また、アレンジにも時々ハイセンスなものを感じます。
初めて聞くこの言語も、サウンドのひとつとして不思議な響きがあり、私は小学校で習ったマレーシア民謡「ラササヤンゲ」を思い出してしまいました。
1曲目の「中華民國」なるタイトルの曲は、彼女たちの民謡らしき声にかぶさって幻想的で重々しい音で始まる曲です。(これについては後述)
しかし2曲目、アルバムタイトルでもあり自分の名前でもあるこの曲では、一転して軽やかなリズムのちょっとおしゃれな曲になります。ラップ風のイーパイの声がとても可愛い曲です。これは私のお気に入り曲になりましたが、アルバムとしてはこの曲だけ全体から浮いた感じがするのは否めませんが。
7曲目「入れ墨顔の巫女の微笑み」というのはジャケ写のメイクのことでしょうか。ひたすらきれいな曲です。言葉のせいもあって、どこかエキゾチックなものを感じます。
更にラストの「A La La」が本当に素晴らしい曲です。優しい曲で、シンセのうまい打ち込みによるオーケストラアレンジで、まるで往年のハリウッドミュージカルのようなアレンジに展開をしていき、やがて子供たちとの合唱になります。聴いていると遠い気持ちになります。
このアルバムの優しい曲を聴いていると、私はどこか原風景的な懐かしさを感じます。そしてイーパイの様々な思いが詰まったものになっているように思います。

1曲目の「中華民國」という曲について
このタイトルですから何か政治的なことを歌っているのだろうかと気になり、歌詞カードには中文の翻訳が書いてありましたので、私のぼんやりとした中文力で内容を読み取ってみました。
台湾原住民族たちはかつて漢民族社会から虐げられてきた歴史があります。この歌は、それが現在の中華民国 (つまり台湾) 憲法によって人権が認められて「台湾原住民族」として民族主義的に確立したことへの感謝を歌っているように思います。
「ありがとう中華民国 ありがとう三民主義」
彼女としては、最初のアルバムのまず1曲目でどうしてもこれを歌いたかったのでしょう。
台湾原住民族は、昨年と今年で一部族ずつ増えて政府が認定しているものは現在14部族です。今まで1つの部族にまとめられていたものが、微妙に習慣や風俗が違うということで、その人たちが政府に陳情し、それが一部族と認定されるたびに新しい部族名が増えていくのです。政府は彼らのアイデンティティーを尊重しているわけです。


以下、音楽の話からどんどん離れていきます。

台湾原住民族の言語についてのうんちく
イーパイが使うタイヤル語というのは、タイヤル族以外にタロコ族とセデック族も使うようですが、微妙に方言があるようです。
台湾原住民族全体が使う言語を大きく分類するとそのタイヤル語を含めて4種類あり、使う言葉で14部族は大きく4つに分類されています。それは似通った言葉を使う部族は元は1つの部族であり、それが分岐して方言化したことを示すからです。
そしてその4つの言語にも大きく見ると共通性があり、総称して台湾原住民族の使う言葉をフォルモサ語と呼びます。(ちなみにヨーロッパなどでは台湾のことをフォルモサと呼ぶそうです)
更に共通性を求めると、マレーシアやフィリピンの言葉に及びます。私がイーパイの歌を聴いてマレーシア民謡を連想したのがうなずけました。
更に更にわずかな共通性を求めると、東はニュージーランド、ハワイ、イースター島などの先住民。西はなんとアフリカの手前のマダガスカル島まで達するそうで、それらの言葉を使う民族を全て総称してオーストロネシア語族と呼びます。
そして台湾原住民族の言葉はその根源的な要素を保っているのだそうです。
ということは、始まりは台湾にいた人々が、船を漕ぎ出して新しい土地を求めて様々な島に移り住み、何万年もかかってイースター島やマダガスカルまで行き着いたということです。
いつの間にか古代ロマンの話になってしまいました。
先に書いておくべきでしたが、私は人類学、民族学、民俗学、考古学、更に最も好きな古生物学など、物や文化や生物のルーツを探る学問にとても興味があるのです。
イーパイの歌を聴きながら、彼女のルーツに思いを馳せているのでした。

ちなみに。
日本では「原住民」という言葉はどこか差別的なニュアンスを持つようになってしまったために、現在では「先住民」という言葉が使われますが、中華圏の人がこの「先住民」という三文字の字ヅラを見ると、「すでに滅んだ民」というニュアンスを感じるそうです。
そして「台湾原住民族」という呼び方は彼ら自身が望んだということで、私は彼らに限ってその呼び方を尊重するようにしております。
もうひとつちなみに。
かつての台湾原住民族は警戒心が強く、言葉の違う部族とのコミュニケーションはほとんどない状態が何万年も続いたそうです。(森に住む民の多くは、敵、あるいは猛獣などが木や草の影からいつ襲ってくるかわからないと言う状態で警戒心が強くなる傾向があります)
ところが、原住民族を研究する台湾の学者の話では、日本による台湾統治時代に原住民族にも分け隔てなく日本語教育がされたために、(その是非はともかく)日本語が彼らの共通語になり、コミュニケーションが盛んになったということです。
ビビアン・スー (徐若瑄) はタイヤル族と漢民族のハーフで、彼女のタイヤル族のお婆さんは日本語しか話せなく、ビビアンとは話ができなかったそうです。ところがビビアンが日本語を覚えたことで、お婆さんと初めて会話が出来るようになったということです。

書き出すと止まりませんのでこのへんにしておきます。それより寝なきゃ。



テーマ : 台湾ポップス - ジャンル : 音楽

タグ : 依拜維吉 イーパイ・ブイシー 台湾原住民族 台湾女性歌手 CDレビュー

女王はもう泣かない。

私にとって大事な人のアルバムは、すぐにここで書けないところがあります。そのアルバムをどう伝えようか次々言葉が浮かんできて整理が付かないからです。
Fishのライブアルバムが8月に出ています。2008年6月7日台北アリーナで行われたライブを収録したもので、Fishの通算13枚のアルバムの中で、ライブアルバムとしては3枚目となります。そして2DVD+1CDという、新譜としてはこれ以上豪華なものはないというセットです。一見オマケのように見えるCDには、9曲のライブ音源とともに5曲のスタジオ収録の新曲が入っていました。これだけでも大変な価値があります。(CDだけのものも販売されています)
当然のことながらライブアルバムでは過去の曲が次々出てきます。それは私にとってはどれも名曲で、どう表現していいのかはがゆいほどの名曲の数々です。私がC-POPにハマったのがFishからで、彼女のアルバムは全部持っております。上のバナーのAngelaもジョイも大好きですが、Fishに関しては別格なのです。
そのFishのライブDVDを正座して観ました。(気持ち的にですが^^)


「今天情人節」 2 LOVE DVD + 1 LOVE CD 2008年8月


ValentinesDay2DVD (5.1ch、DTS入り)
 →曲目はこちらで(2-01からです)

CD →試聴ページ
 01. 今天情人節 MV
 02. 如果能在一起 MV
 03. 我們就到這 ‪MV
 04. 我決定 ‪MV
 05. 昨日情書 (メドレー) [Live]
 06. 崇拜 [Live]
 07. 會呼吸的痛 [Live]
 08. 知足 [Live]
 09. 愛很簡單 [Live]
 10. 誘惑的街 [Live]
 11. 夢醒時分 [Live]
 12. C'est La Vie [Live]
 13. Let's Fall In Love [Live]
 14. 滿滿的都是愛 ‪MV

DVDをメインに書いていきます。
「ラブソングの女王」「バラードの女王」「最もカラオケで歌われる女王」と呼ばれるFish。女王のライブともなれば、とにかく豪華絢爛なステージになります。様々なショーが歌に絡められて一大ページェントが繰り広げられます。
名曲が次々出てくる中、ライブのいいところの1つとして、持ち歌ではない曲を歌ってくれるというのがあります。おそらくFishが好きな曲を集めたのでしょう。前半に古い叙情曲のメドレーを歌ってくれます。その中の「記得」はアーメイが歌った名曲です。この歌は以前からFishがテレビ出演の時などに歌ってきたものです。もちろんアーメイの歌も素晴らしいのですが、Fishが歌うとまた別の味わいがあります。「夢醒時分」も最初に誰が歌った曲か今わかりませんが、これもFishは何度も歌ってきているようで、ライブのコンピレーションアルバムで歌っていて、それも私は大好きだったものです。

ラブソングの女王のコンサートとは
Fishの大規模コンサートの場合、観客へのひとつのルールがあります。ステージの大スクリーン用のカメラにアップで捉えられたカップルはキスをしなければならないのです。もちろん大スクリーンに映し出されます。照れながらもキスをするカップル。更に、予め選ばれたカップルがプロポーズするコーナーもあります。それは会場をホットな空気で包んでいきます。前回のライブDVDではそれらをじっくり見せてくれましたが、今回はFishの歌の合間にカップルのキスの映像が編集で挿入されていました。今回もカップルシートがたくさん用意されたようで、Fishのコンサートは恋人たちのコンサートでもあるのです。
前回のアルバム「崇拜」は、Fish個人の失恋に彩られた悲しみに満ちたアルバムでしたが、今回は「幸せな愛」ということなのでしょうか。もちろんこのライブでも「崇拜」など前回のアルバムの曲をたくさん歌っていますが、何かひとつ乗り越えたというか、悲しい歌としてそれなりに歌ってはいますが、どう見てもコンサートはハッピーです。

ゲスト
DVDの後半、ゲストで出てきたのはFishの友人の1人である蔡健雅 (ターニャ・チュア) です。これも私には名曲の「幸福的預感」(ターニャが作詞作曲) をFishと合唱しました。たぶんターニャのソロ曲も披露されたのでしょうが、このDVDからはカットされています。ちなみにターニャは2006年に続いて今年の台湾金曲奨で最優秀女性歌手賞を獲った人です。

アンコール
アンコールの中で1曲、なんとFishがちょっと不安気なギターを弾きながら歌ってくれた曲があります。ちゃんと本人が弾いているのは指先のドアップで分かります。「if」というバラードなのですが、こんな曲を歌われたら私の遠い遠い記憶が蘇って頭の中は真っ白になってしまいます。アメリカのブレッドというユニットが歌った1971年の大ヒット曲で、かつて私はアナログレコードのシングル盤を持っておりました。最近iTunesストアで見つけて買っております。Fishがこの曲を好きだなんて、きっと私とFishとは通じるところがあるんでしょう。へへ^^。
アンコール前のラストは前回のライブ盤と同じ「勇気」でした。Fishをスターに押し上げた2ndアルバムの大ヒット曲です。じゃあラストの曲はなんだろうと思ったら、意外な曲で前回の「崇拜」の中から「三寸日光」でした。どこか夏川りみの「童神」へのオマージュを感じさせる曲で、とても優しい曲です。豪華絢爛なコンサートはその曲で優しく穏やかに終了しました。
これはFishが泣いてしまわないようにという配慮なのかなと、ちょっと思ってしまいました。

泣き虫Fish
Fishはよく泣きます。情が厚いというのか前のライブアルバムでは上記のカップルがプロポーズしているところを見ただけで泣いています。
2002年の最初のライブアルバム「Time & Love 演唱會」は、VCD(注)とCDのセットでしたが、CDとVCDの曲目がかなり違います。おそらくFishの初めての大規模コンサートだったのでしょう。VCDの映像では登場したときから興奮と緊張のあまり、すでに泣いています。そのあとは泣かずに頑張って歌ったり、また泣いてしまったり、もうしゃがんで泣き伏せって完全に歌えなくなったりと、観客が引いてしまうほど涙でぐしょぐしょコンサートになっています。CDのほうは泣かずにちゃんと歌ったところだけが収録されているのです。
2枚目のライブ「愛的大遊行LIVE全記錄」の収録の時Fishが宣言します。「今度は絶対泣かない。もし泣いたらみんな(スタッフ)に2万台湾元おごる!」と言ったそうです。
結果はみんなにおごることになりました。
確かにそのアルバムはほとんど問題はないのですが…、最後にMCでデビュー直前に亡くなったお父さんの話なんかしたもんだから…。でも、誰もそれを責める人なんていません。「泣いたらみんなにおごる」というのは、ちゃんと歌おうという自分への戒めだったのでしょうし。
その後も香港のコンサートで泣いている映像も見ました。
しかしこんなこともありました。
昨年の夏ごろの話だったか、Fishの友人でもあり、今までに2回デュエット曲を出している品冠 (ビクター・ウォン) のコンサートにFishが観客として参加したとき、品冠が感極まって泣いてしまい、すかさず2列目あたりの席のFishがティッシュを差し出したのです。そのあとマスコミのインタビューに対して、「だって、ああいうときは大変なんだから」と答えたそうです。
Fishがすぐ泣くというのはみんなよく知っていることで、今回もアンコールの途中の長いMCでちょっと泣いてしまうのですが(Fishにしては泣いたうちに入りません)、すかさず観客がティッシュを差し出しています。
でも今回はちょっとあぶないところもありましたが、泣いて歌えなくなるようなことはありませんでした。
デビュー9年目です。それは女王の名に恥じないコンサートになりました。

CD
さて、長文になっていますがCDに入っていた新曲の話です。
1曲目このアルバムの表題となっている「今天情人節 (今日はバレンタインデー)」が今回の「幸せな愛に満ちたアルバム」を象徴するような曲です。このCDは決してオマケではないのです。
このセットには入っていませんが、ネット上で観たこの曲のMVがとても面白いのです。
Fishのコンサートで待ち合わせたあるカップルのお話しで、バスで寝過ごした男が、なんとかコンサート会場へたどり着こうとするドタバタコメディで、結末は「Fishのコンサートの日はいつもバレンタインデー」ということなのです。ドキュメンタリーのように本物のコンサートの映像が間に挿入されるという今までになかったパターンのMVです。
3曲目「我們就到這」は方文山 (ビンセント・ファン) 作詞、JS (Justin & Sophia)のジャスティン (陳忠義) が作曲した美しい曲です。
4曲目の「我決定」は、新曲というより前のアルバム「崇拜」の「生命中不可承受的輕」の歌詞違いの同曲です。
これは「崇拜」発売の一月ほど前にFishのブログで「スタッフが決めかねたので、どっちがいい?」ということで投票を募ったのです。歌詞とラフミックスの2曲の試聴が公開され、実は私も投票しました。「生命中不可承受的輕」のほうです。「しかし、どちらか1つが捨てられてしまうのですね。残念です」と、日本語で付け加えておきましたが、伝わったかどうかわかりません。今回のアルバムに入っていたのは嬉しかったです。
ラストの「滿滿的都是愛」は、幼児番組のテーマ曲です。
このCDだけでも充分聞き応えがあります。


もう新譜が!
この記事を書くのにもたもたしているうちに新譜の話が聞こえてきました。
更に新譜の前に、Fishには珍しい5曲入りEP「幸福的抉擇 Ido」も今月出るはずなのですが発売が遅れているようです。HMVやアマゾンではすでにお取り寄せ商品として取り扱っていますが、現地ではまだ出てないようです。YesAsiaではすでに廃盤扱いにされています。来月出るとか言う新譜もそのままずれ込むのでしょうか。


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テーマ : 台湾ポップス - ジャンル : 音楽

タグ : 梁靜茹 フィッシュ・リョン 台湾女性歌手 マレーシア出身 CDレビュー 音楽映像レビュー

歩く「ナイーブ」が歌っています。切ない歌声です。

ieqi_01今日はちょっとマイナーな人を紹介します。マレーシア出身の台湾のシンガーソングライターです。
あまりヒットチャートに出てくるような人ではありませんが、どこまでも穏やかでしっとりと語りかけるような歌声と、聴いていると切なくなるようなメロディが魅力です。
最初に知ったのは、前回の記事で紹介した、台湾のオンライン放送「HiNet Music Channel」で流れているMV「一直到今天」でした。泣きそうになるような曲です。
MVの最後にも曲名と名前が出たので、すぐに書き留めて調べてみると、プロとして音楽活動を開始したのは1997年で、けっこう長くやっている人です。しかしデビューアルバムは2001年で、今年6月に出たアルバムを含めてまだ3枚しか出していません。
彼は台湾芸能界の重鎮李宗盛 (ジョナサン・リー) の弟子としてソングライターでデビューし、現在も歌手よりもソングライトをメインに活動しているようなのです。
梁靜茹 (フィッシュ・リョン) のアルバム「崇拜」でも1曲書いていました。私の好きな「C'est la vie」です。これはもう m(__)m はは~! っという感じです。いい曲を書く人です。
更に調べてみると、かつては易齊 (イー・チー) の名前で活動していたようで、Fishの2000年のセカンドアルバムにも名曲「如果有一天」の詞と「半個月亮」の曲、2005年の「絲路」には「我還記得」の曲、「因為還是會」の詞と曲を提供していました。Fishとはプライベートでもとても仲が良いそうです。
先月紹介した劉若英 (レネ・リウ) にも何度か提供していて、最新アルバム「我很好」の「熊」の作曲もそうです。
他にも辛曉 (ウイニー・シン) 、伊能靜 (いのうしずか) 、張惠妹 (アーメイ) や、香港の張學友 (ジャッキー・チュン) など、大物歌手に楽曲を提供してきていますので、台湾の業界では名の知れた人なのかも知れません。


「有你真好」2008年6月

you ni zhen hao 01. 有你真好
 02. 世紀末煙火 MV
 03. 幸運的我們
 04. 一如既往
 05. 20世紀少年
 06. 有你真好(Acoustic version)
 07. 生時間的氣
 08. 去你的愛
 09. 二手煙
 10. 準時下雨
 11. 離別的雪
 12. 揮揮手
 13. 身邊有你(台湾語版)

一部の詞を除いて、全曲自身のペンによる楽曲です。
ジャケ写の髪型にしたのは最近のようですが、ちょっと周杰倫 (ジェイ・チョウ) に似てますね。
1曲目の表題曲「有你真好」は、つかみなのかライトポップな軽いリズム曲で、これは私が期待した曲調ではありませんでした。しかし、2曲目のピアノのイントロからいきなり泣きそうなフレーズが出て来ると、もうそこからは切ないフレーズのオンパレードです。その1曲目も、トラック6では同じ曲をアコースティックバージョンで、そしてトラック13では更にそれを台湾語 (閩南語) で語りを交えてしっとりと歌っています。
11曲目の「離別的雪 (別れの雪)」なんて映画のバックに流れてきそうな曲で、まるでその1シーンが見えてくるようです。
本当にいいメロディを書く人です。この人のナイーブそうな歌声も相まって、どこかへ一人旅に出たくなるような遠い気持ちにさせます。
男が聴いても心に響くと思いますが、このナイーブな歌声は特に女性が聴くとハートを射止められるのではないかと思います。

前の2006年のアルバム「一整片天空」もYesAsiaでまとめて買おうとしたのですが、注文してから「入荷の見込みなし」の通知が来てしまいました。あのMVで見た「一直到今天」が聴きたかったのです。聴いていて旅に出たくなる曲です。しかし今見るとまた入荷しているようですのでまた注文しよっと。
デビューアルバムはどこにも見当たりませんので、おそらく廃盤でしょう。

思った通りネット上にはほとんどMVは見当たりませんでした。前のアルバムからですが、どちらもきれいな曲です。これしか紹介できませんが、泣きそうになる曲というのはこんなものではありません。
「千里之外」MV … この曲が少しヒットしたようです。
「花的話」MV

 →前回のアルバム「一整片天空」iTunesストア試聴


最新シングル

上記のアルバムが出た翌月7月に、ジエチーのレコード会社ロックレコードの企画で、彼を中心に豪華メンバーによる「信仰」という合唱曲がシングルで出ていたようです。
ジエチーの他に、梁靜茹 (フィッシュ・リョン) 、品冠 (ビクター・ウォン) 、戴佩妮 (ペニー・ダイ) というメンバーで、よく見ると全員マレーシア出身者です。おそらくみんな同郷で仲がいいのでしょう。
北京オリンピックの前にたくさんのテーマ候補曲が出て、更に各社からそれに便乗した希望に満ちた企画モノ合唱曲がたくさん出ましたが、これもその1つかと思います。


これだけいいメロディと魅力的な歌声でこんなに長くやっているなら、もっと表に出てきてもよさそうなものですが、ジエチー自身自分の欠点について「情にもろいところ」と言っているようで、その性格や歌声、更にいつもうつむきかげんな見た目で判断すると、とてもシャイな人なのだと思います。世渡りがヘタなのかなとも思ってしまいます。しかしそのシャイなところが楽曲と歌声の魅力になっているのでしょうけれど。
もしかしたら、切ないバラードを書かせたら台湾ではこの人の右に出る人はいないのかも知れません。



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タグ : 易桀齊 イー・ジエチー 台湾男性歌手 マレーシア出身 CDレビュー

今日は中華圏のオンライン放送をいくつか紹介してみます。
それぞれリンクをクリックするとWindowsMediaPlayerで開きます。

※追記(09/06/30) : 台湾と大陸のmmsは全てつながらなくなっています。

● HiNet Music Channel (台湾)
mms://wmslive.media.hinet.net/Weblive_nexTV_MusicCall_1200

オンライン専門の放送で、MVが次々流れています。台湾のものが多いのですが、他に日本と欧米のMVや、映画の予告篇、メイキング映像も流れています。
左右480ピクセル、1200bpsの比較的高画質高音質で、フルスクリーン表示しても鑑賞に堪えられます。時間帯にもよりますが、滑らかに視聴できます。
ただし最新のものは流れません。予告篇も含めて全て2、3年前のものばかりです。
たぶん10時間分ぐらいのプレイリストを繰り返し流しているような感じで、私はときどきラジオ代わりに流していることがありますが、私が知る限り半年以上前から内容は変っていないようです。
MacでもVLCをインストールしていれば開きますが、ファイル単位で送られて来るようで、1曲終わると止まってしまい、いちいちプレイボタンを押さなければなりません。曲の頭から見るのはむずかしいです。


● [V] China (大陸)
mms://61.236.93.37/litv02

音楽専門チャンネル「Vチャンネル」の大陸版のネット放送です。テレビ放送と時間差で流しているようです。
320ピクセルでYouTubeのノーマル画質と同じぐらいの品質で、音もまあまあです。映像はいつ見ても途切れがちで、画が止まって音だけ流れることがしばしばあります。
こちらはMacでもVLCで見ることが出来ます。


以下は音楽専門ではなく普通のテレビ放送を見られます。

● 華視 (中華電視・台湾)
mms://wmslive.media.hinet.net/Weblive_cts_1200
かなり高画質ですが、フレームレートを下げているのでカタカタした動きです。

● 東風亞洲台 (台湾)
mms://61.236.93.37/litv07

● 湖南衛視 (大陸)
mms://61.236.93.37/litv09
ドラマが多く、台湾ドラマもやっています。


こちらはwebブラウザ上で見られるオンライン放送。
● I'm 線上電視 (台湾)
http://www.im.tv/tvmain/P2Pplayer.asp
ページを開いてからつながるまでにけっこう時間がかかります。
I'm 線上電視自体はオンライン専門のチャンネルですが、プレーヤーでいくつか他のチャンネルを選べ、台湾と大陸のテレビ放送のチャンネルがあります。上記の東風もあります。
Macは未対応です。
追記:こちらに移ってます→I'm tv 線上電視


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